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「TOEICリーディング 得意な人と苦手な人」
今回は「TOEICリーディング 得意な人と苦手な人」というお話です。
■リーディングができるようになるまで
リーディングができるようになるためのステップをお話ししておきます。
ステップ1、語彙と英文法を身に付ける
ステップ2、身につけた英文法の知識を使って、正しい読み方を学ぶ
ステップ3、英文を一杯読み、認識スピードを上げる
この3ステップです。
リーディングというと、「とにかく一杯読めばいい」と思っている方が多く、「ステップ3」のみをやってしまう方が多いです。
しかし、リーディングというのは語彙と英文法の応用スキル。
この2つができていないのに、読みまくっても効果は期待できません。
これは、英語が苦手だった時代の私(通信簿2(5段階)、偏差値30)が身をもって経験したことです。
「リーディングができるようにならなくては」と、大量に英文を読みましたが、点数は上がるどころか下がってしまいました。
逆に、語彙と英文法の基礎からやり直したところ、一気に英語力がアップし、TOEIC 990(満点)、英検1級まで達することができた経緯があります。
当然、知らない単語・熟語ばかりでは読めませんし、
「単語・熟語は知ってるのだが、英文全体の意味が理解できない」
「長い文、複雑な文になると意味がわからなくなってしまう」
「左から右に真っすぐに読めず、読み返してしまうことが多い」
というのは、典型的な英文法の力不足の症状。
リーディングには語彙と英文法の両方が必要なのです。
語彙と英文法ができれば、
「何回読んでも意味がわからない」
ということはかなり減ります。
しかし、そこからスピードをあげるには、ステップ2の、「正しい読み方を身に付ける」というプロセスが必要です。
例えば、メルマガでよく例に使う、
The man accused of lying has been telling the truth for the whole time.
を、語彙と英文法がわかっている人なら、意味を取り違えることはないと思います。
(わかっていないと、"男は非難した"と間違えてしまう可能性があります。
意味は「ウソをついていると非難された男はずーっと真実を語っていた」)
しかし、
「男は非難した…。あー、違う違う、非難された方だったな」
というように、最初は間違って、後で間違いに気づいたりと、スピードの速さや、読み返しの頻度にまだ課題が残ることがあります。
英文法がわかっているので、語彙さえ知っていれば、正しく理解できるのですが、その英文法の知識を活かして、
「どこに注目すれば読みやすいのか」
がわかっていないわけです。
しかし、ステップ2で、
「the manと主語(S)が来て、accusedが来た。動詞(V)っぽいが、そうとは限らない。
accuseは第3文型の動詞。こんなときはaccusedの後ろに名詞があるかどうかをチェック。
後ろに名詞があれば、それはVであり、過去形で"非難した"という意味。なければ、それはVではなく、形容詞で、"非難された"という意味」
の「accusedの後ろに名詞が来るかどうか」というような、「着目点」がわかっていれば、スピードがアップし、読み返しの頻度が減ります
最後に、ステップ3で、こういった「"非難した"か"非難された"か」ということを判断するスピード、「認識スピード」を上げて行けば完成です。
認識スピードが上がれば、「accusedの後ろに名詞があるかどうか」を自分が意識していることがわからなくなるぐらい、自然に読めるようになって来ます。
■最初からステップ3でできる人もいる
この3ステップは、英語が苦手だった私が英語が読めるようになった、実際のステップです。
それに、私以外の人でも、リーディングで困っている方には全員オススメしている方法でもあります。
しかし、別のプロセスでも、英語を読めるようになる方もいらっしゃいます。
純粋に、とにかく読むだけで読めるようになったという方たちです。
例えば、当たり前の話ですが、ネイティヴの人たちはそうです。
子どものころ身につけたものなので、「語彙を覚えて」「英文法を身につけて」ということは意識せず、
「普通に生活していたら身につけた」
という感じです。
また、中学時代から英語が得意な人だと同じような傾向があります。
中学時代の先生が上手に読み方をちゃんと教えてくれて、それが身に付き、
「英文法を学んだとか、読み方を学んだという意識はなかったけど、自然に身に付いていた」
というケースもあるでしょう。
また、感性が鋭い("才能がある"とも言えるかもしれません)人だと、
「accusedの後ろに名詞があるかどうかのチェック」
というようなポイントに、「気づく」ことができていることもあります。
特に、中学生だと、いわゆる「幼児」ほどではないかもしれませんが、大人よりは感性が鋭いと言えます。
また、大人になってから身につけた人でも、
・海外で生活したり、仕事で英語を使ったりする環境にあった
・感性が鋭い
という方も、「とにかく読みまくり」で身につけたという方も多いでしょう。
そういった方からすると、先ほどのaccusedなどの着目点は、
「あえて説明されればそうだけど、そんなの感覚でわかるでしょ」
という感じかもしれません。
■苦手な方は、それではダメだから苦手なのです
ただ、残念なことに、
「中学時代に良い教師に恵まれたわけではない」
「感性が鋭いわけではなく、"気づく"ことができなかった」
という方の方が多いのです。
私の経験からして、ただ単に読みまくることで英語が読めるようになった人は、
・感性が鋭いor感性が鋭い中学時代に身につけてしまった
・海外で生活or仕事で英語を使う、などそういう環境にあった
のいずれかを満たしている方が多いです。
つまり、
「感性が鋭い(才能がある)」
か
「感性が関係ないほどの量をやった」
のどちらかなわけです。
つまり、現在、リーディングで問題を抱えているのであれば、残念ながら、"気づく"ことができてなかったのだから、それほど感性が鋭いわけではない。
ということは、読みまくることで力をつけようとするのなら、
「海外で生活をしたり、仕事で日常使うぐらいの、 相当な量をやらなければならないことを覚悟しなければならない」
ということになります。
なので、
「今までやっていなかったからできないのは当然。もしかしたら、感性が鋭く、読みまくりで読めるようになるかも」
「海外に住んでいるor仕事で英語を使うなどの理由で、大量に英語に触れられる環境にある」
というのなら別ですが、
「今までやってきたけどリーディングが力不足」
「そこまで大量に英語に触れる環境ではない」
というのなら、
大人になってからは、やはり、基本的には、
ステップ1、語彙と英文法を身に付ける
ステップ2、身につけた英文法の知識を使って、正しい読み方を学ぶ
ステップ3、英文を一杯読み、認識スピードを上げる
という3ステップでやって行くべきものになるのです。
■ステップを踏んで学習を
「読みまくり」は楽と言えば楽です。
何も考えずにひたすら読めばいいのですから。
それに、読みまくりはいずれはやらなければならないことです。
しかし、それは、最低限、語彙と英文法の力があって初めて効力を発揮することなのです。
できれば、「英文法の知識を活かした正しい読み方」もちゃんと身につけておきたいところです。
・もうすでに英語が読める
・今まで大してやってないから読めないのは当たり前
・大量に読む環境にある
・まだ大人になっていない
というのなら別ですが、そうでないのなら、
「読みまくりでは読めるようにならない」
という状況に陥ってしまっているわけです。
ですから、やはり、しっかりと3ステップを踏んで、やっていくことをオススメいたします。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
今後とも皆様の英語学習のお役に立てれば幸いです。