英文法が覚えられない? 覚えようとするのが間違いです

「英文法が覚えられない? 覚えようとするのが間違いです」

今回は「英文法が覚えられない? 覚えようとするのが間違いです」というお話です。

■「英文法　覚え方」と検索するのは間違い

私は多くのサイトを運営していますが、

「英文法　覚え方」で検索する人はかなり多いのです。

しかし、これは私はものすごく違和感があります。

例えて言えば、

「窓　食べ方」

「車　投げ方」

みたいな検索をしている違和感がです。

「窓　食べ方」と見れば、皆さん、

「窓って食べるものじゃないよね？
　なんで、窓を食べると思っちゃっているんだろう？」

と思いますよね？

「車　投げ方」と見れば、皆さん、

「車って投げるものじゃないよ。
　なぜ、車を投げようとか思うのだろう？」

と思いますよね。

「英文法　覚え方」も同様なのです。

英文法って覚えるものじゃないんです。

「英文法　覚え方」と検索する方は、
まず、ほとんどの方が、

「英文法が覚えられないで困っている！」

と悩んでいる方ばかりでしょう。

しかし、その悩んでいる原因が実は、
その間違った認識にある。

覚えようとしているからこそ、悩んでいるのです。

英文法は覚えるものじゃないんです。

■覚えていると、覚えることばかりで大変になる

ただ、こうやって「英文法　覚え方」と検索してしまう人の気持ちもわからなくはありません。

なぜなら、日本の学校教育制度では、英文法は覚えるものとして教えますからね。

そう言う私も、学生時代はそうでした。

例えば、↓の問題。

1. This room is too hot for children ------.

(A) take an exam
(B) to take an exam
(C) to takes an exam
(D) to take an exam in

これは、Bを選ぶ人が多いのですが、答えはDです。

そこで、Bを選んで間違った人は、人にもよりますが、

「to take an examの後ろにはinが必要って覚えておく！」

と覚える人が多い。

中には、

「なぜinが必要なんだろう？　inがなくても、"この部屋は子どもが勉強するには暑すぎる"という意味になるのに‥」

と、理由を考えようとする人もいます。

しかし、これがなぜかを説明できるだけの腕がある先生は非常に少ない。

そのため、

「まぁ、そういうものだと覚えておいて」

と言う先生が多いんですよね。

これは、先生によっても方針が違います。

「英語は暗記だ！」と本気で信じている先生もいれば、

「理由がなくはないのだが、説明できないから、覚えさせよう」という先生もいれば、「理由がなくはないのだが、説明してもわからないだろうから、　覚えさせよう」という先生もいます。

そして、そうしているうちに、生徒も、

「英語って暗記なんだよな」

とみんな思うようになる。

私もそうでした。

通信簿２（５段階、公立中学）、偏差値30と英語が苦手だった時代は、英語は暗記だと思っていましたし、上記のような問題は、

「to take an examの後ろにはinが必要って覚えておく！」

ってしていました。

ところが、これじゃあまり役に立たないんですよね。

ほかの問題になると、すぐに正解が覆される。

例えば、

2. It is important for children ------.

(A) take an exam
(B) to take an exam
(C) to takes an exam
(D) to take an exam in

となったら、今度は答えはBなんですね。

to take an examだけど、後ろにinはつかないんです。

こうなると、

「えー、また別のパターン！？　また覚えなきゃいけないのか！　英語って覚えることが多すぎる！」

となり、英語が嫌になってしまうんですよね。

私は完全にこのパターンで、英語が苦手で、嫌いになりました。

■ちゃんと理由があり、理屈を理解する！

このように、暗記暗記で済ませていると、覚えることが次から次への増えてしまい、本当に大変になってしまうんですよね。

そうではなく、英文法は理解しないといけないのです。

（↓は、「今回の解説だけで理解してください」という意味ではありません。今回説明する事項は、けっこうレベルが高いことなので、前提知識が必要です。

　最終的には、前提知識も含めて、体系的に学んで理解する必要があります）

1. This room is too hot for children ------.

(A) take an exam
(B) to take an exam
(C) to takes an exam
(D) to take an exam in

は、文が、

S be動詞 too 形容詞 不定詞

※：S＝主語

という形をしていますよね。

この形の場合、不定詞には、

「元々は主文のS（this room）が入っていたけど、
　消去されてしまった場所」

というのがなければいけないのです。

Dのto take an exam inを選べば、

不定詞はfor children to take an exam in。

inというのは前置詞です。
前置詞というのは、後ろに絶対に名詞が必要です。

それなのに名詞がない。

これはなぜかというと、もともとは、

for children to take an exam in this room

だったのに、this roomは、主文のSと同じだから消去されたのです。

このように、「S be動詞 too 形容詞 不定詞」という形をしている場合、「もともとは、主文のSがあった場所」というのが必要なのです。

ところが、Bのto take an examには、そういう場所がありません。

for children to take an exam

このどこにthis roomが入れられるでしょう？入れられません。

だから間違いなのです。

一方、

2. It is important for children ------.

(A) take an exam
(B) to take an exam
(C) to takes an exam
(D) to take an exam in

の場合、「S be動詞 too 形容詞 不定詞」という形はしていません。

だから、そういった、「もともとは主文のSがあった場所」というのは必要ないのです。

従って、普通にBのto take an examで良いのです。

このように、理屈を理解してしまえば、いろいろなことに応用ができる。

理屈を理解すれば、「S be動詞 too 形容詞 不定詞」という形をしている英文は、もう全部の問題が解けます。

例えば、

3. This topic is too difficult for children ------.

(A) talk
(B) to talk
(C) to talks
(D) to talk about

だったら、同じ理屈で、

もともとは、

for children to talk about this topic

だったのに、そこからthis topicが消去されたから、Dだとわかります。

先ほどお話ししたように、上記の解説だけではわからない方も多いと思います。

英文法は前提知識からの積み重ねなので、A→B→C→D→E‥と順番通りに理解を積み重ねて、体系的に学ぶ必要があります。

でも、

「丸暗記ではダメで、仕組みを理解していかないとダメなんだ。

　仕組みを理解すれば、ちょっと別の問題でも応用がきくんだ」

というのはイメージできたと思います。

私は、この仕組みを理解する形で教えてくれる先生と巡り合い、英文法を基礎から学びなおしたことで、

TOEIC初受験から１年で900点を達成。

そして、今では、TOEIC 990点（満点）、英検１級を取れ、海外ドラマや映画も字幕なしで普通にわかるようになり、会話も、ネイティヴと毎週普通に会話できるようになりました。

その英文法を体系的に仕組みを理解する形で学んだ私の体験。

それができる教材はどうしても市販のものではなかったんですよね。

そこで、「ないのなら作ってしまおう！」ということで、2006年に始めさせていただいた、

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最後までお読みいただきありがとうございます。
今後とも皆様の英語学習のお役に立てれば幸いです。

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