今回は英文法でつまずいている方向けのお話です。
英文法で問題を解いていて、
「自分はAを選んだのだけど、なぜAが間違いなのかわからない」
というようなことってよくありませんか?
例えば、
Reportedly the company is currently under somewhat difficult
circumstances ------ its stockholders have been voicing
concern about recently.
(A) where
(B) when
(C) why
(D) which
で、Aを選んだけど、間違い。
正解はDと言われたけど、イマイチその理由がよくわからない。
というような場面です。
■まずは解説から
まずはこの問題を解説してしまいますね。
最初にお話ししておきますが、途中でわからなくてもまったく問題ありません。
むしろわからない方の方が多いはずです。
次の解説が「理解できるかどうか」というのは今回の本題ではありません。
なので、理解できなくても、最後まで読んでみてください。
その後で、「あ、これが原因か」というものが見つかるかと思います。
また、「文中に知らない単語が出て来たから解けない」と思う方もいるかと思い
ますが、この問題は完全に英文法の問題で、知らない単語でも、英文法がわかっ
ている人なら解ける問題です。
では解説に入ります。
選択肢
(A) where
(B) when
(C) why
(D) which
を見ると、いずれも関係詞・疑問詞です。
関係詞、疑問詞というのは、後ろに文を続けて使います。
必ず後ろに文を置き、
「関係詞or疑問詞+文」
というセットで使います。
もちろん、疑問詞は普通の疑問文を作ることもできます。
例:Where do you want to go?
しかし、今回の場合、文の真ん中にあることから、その用法ではなく、疑問詞で
あるのなら、
「疑問詞+文=名詞」
の用法だとわかります。
関係詞、疑問詞の問題を解く際に、一番のポイントとなるのは、
「後ろの文に穴があるかどうかを見極めること」
です。
なぜなら、関係詞、疑問詞には大きく分けて2種類あるからです。
先ほど、「関係詞、疑問詞は後ろに必ず文を置く」と言いましたが、
1、後ろに普通に文を置けばよい関係詞、疑問詞
2、1つ名詞が抜けている「穴」がある文を後ろに置く関係詞、疑問詞
があるのです。
では、後ろの文を見て行きましょう。
後ろの文とは、
its stockholders have been voicing concern about recently
です。
この構造を見て行くと、
. S V O
│its stockholders│have been voicing │[concern <about >] (recently)│
└────────┴────┬────┴───────────────┘
. SP3
※:↑の記号については↓をご覧下さい。
→<
http://www.thebelltree.com/kigou.html >
※:↑の図がずれて見える方は↓をご覧下さい
→<
http://www.thebelltree.com/monospace.html >
と、前置詞aboutの後ろに「穴」があります。
前置詞というのは、必ず後ろに名詞を置いて使います。
関係詞、疑問詞が必ず後ろに文を置いてセットで使うのと同じで、
前置詞は必ず
「前置詞+名詞」
というセットで使います。
つまり、aboutの後ろには名詞がなければいけないのです。
それなのに、aboutの後ろには名詞がありません。
recentlyという単語がありますが、これは副詞です。名詞ではありません。
つまり、この文は1つ名詞が抜けている「穴」がある文なのです。
選択肢の関係詞、疑問詞を見てみましょう。
(A) where
(B) when
(C) why
(D) which
先ほど、関係詞、疑問詞は
1、後ろに普通に文を置けばよい関係詞、疑問詞
2、1つ名詞が抜けている「穴」がある文を後ろに置く関係詞、疑問詞
の2種類があるとお話ししました。
A〜Cはいずれも、前者の「後ろは普通の文」のタイプ。
「穴がある文を置く」のはDだけなのです。
そのため、後ろの文に、穴がある今回の問題では、答えがDになるわけです。
■理解できなかったとしたら…
解説は以上で終わりです。
「もともと解けてたし、理由もわかってましたよ」
「何となくで正解していたけど、理由もわかった」
「なるほど、間違えてたけど、解説でよくわかった」
という方もいるかと思いますが、そうでない方も多いはずです。
「先行詞がcircumstances、situation、pointのときwhere使えるって習ったん
だけど、なんで?」
「aboutの後ろに穴があるって言うけど、recentlyがあるじゃん」
「そもそも名詞とか、前置詞とかの意味がよくわかりません」
「前置詞ってよく知らないんですけど」
「解説の途中でわからないことがいっぱい出て来てダメでした」
という方も多いかと思います。
関係詞、疑問詞の解説を読んでも理解できない。
これは、
「英文法はピラミッドのように、基礎から順番に築き上げるものであり、
下の方の分野を理解できていないと、上の分野は理解できない」
ということが原因です。
また、一番最初の
「先行詞がcircumstances、situation、pointのときwhere使えるって習ったん
だけど、なんで?」
という場合、それに加えて、
「英文法を理解しようとせず、暗記、パターン解法を覚えて済まそうとしてる」
というのも原因です。
■英文法は理解の積み重ね
英文法を学ぶ際に、大切なのは、
「理解」「積み重ね」
この2つです。
解説を読んでいてもわかったと思いますが、関係詞、疑問詞を理解するには、
名詞、副詞、前置詞、文などなどほかの分野の知識が必要です。
実際のところ、関係詞、疑問詞というのは、英文法の中ではかなりの上級分野で
最後の方に学ぶべきものであり、その時点ではほかの分野をほぼすべて理解して
いる必要があります。
それなのに、いきなり関係詞、疑問詞がわからないからと言って、
関係詞、疑問詞の解説を読んでも、
「え? 解説自体がわからない」
「よくわからないなぁ。やっぱ英文法は暗記なのかな?」
と思ってしまうわけです。
例えて言うのなら、ディズニーランド内でしか売っていないグッズを買いたいの
に、ディズニーランドに入る入場券を持っていない。
しかし、強引に店に入ろうとして、係員に止められていて、
「入場券がないとお入れできません」と説明しているのに、
「なぜ店に行かせてくれないんだ!」となっている状態です。
■英文法をもう一度基礎から
私は今までに、8,000人以上の方に英語指導をさせていただいて来たので、
よくわかりますが、
英文法の基礎ができていない方って本当に多いんです。
なので、英文法でつまずいている方は、ぜひ一度基礎に戻って、
ちゃんと順番通り学習して行ってください。
わからなかった上級分野の解説も、
「あ、あそこであぁ言ってたのはそういうことだったのか」
という発見があるかと思います。
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では、もちろん、基礎から順番に学んでいただけます。
英文法でお悩みの方に、ぜひお役に立てれば幸いです。
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