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執筆者:鈴木 拓(すずき たく)のプロフィール
個人英語教室(ネット版)のイングリッシュティーチャー。年以上にわたり、名様以上に英語指導。『日経WOMAN』『English Journal』等掲載。

昔は通信簿2(5段階、公立中学)、偏差値30と英語が苦手。1年でTOEIC 900点TOEIC 990(満点)、英検1級(2次試験はほぼ満点)

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TOEICスコアの裏に隠された本物の実力





今回はTOEICについてお話しいたします。

TOEICというのは、スコアが高ければ英語力が高い。
スコアが低ければ英語力が低い。

と単純に考えられ勝ちですが、意外とそうでもなかったりするんです。


「普段の学習は問題を解くことばかり、という方」
「英語学習はちゃんとしるはずなのに、TOEICを受けてみたらスコアが低くて
 落ち込んでいる方」

こんな方には、ぜひお聞きいただきたい話になります。


■TOEICはスコア制


まずは、TOEICについて簡単におさらいしておきましょう。

TOEICは英検とは違い、スコアがそのまま資格になります。

英検は「何点以上とれば合格」というシステムで、
持っている級によって判断されます。

なので、合格点以上であれば、何点でも「合格」
合格点に到達しなければ、何点でも「不合格」

その上、「級」というのも、あいまいな指標なので、
イマイチ、自分の実力がわかりづらいです。


しかし、TOEICは全員が同じ試験を受けて、
その点数が、そのまま資格になります。

800点とった人は、「TOEIC 800」が資格。
720点とった人は、「TOEIC 720」が資格。

ということになります。


なので、「あー、なるほど800の人の方が上だな。その差は80点か」と一目瞭然
なのです。



■でも、必ずしもスコア=実力ではない…


今までの話を聞くと、TOEICというのは、

「完全に客観的に英語力をはかれる試験」

のように聞こえます。


確かに、そういう側面もあるのですが、
残念ながら、そうとは言えない面も多くあるのです。


私も自分自身の英語学習経験、今までに、9年以上にわたって、10,600名以上の
方に英語指導をさせていただいた経験上感じるのですが、

「英語の質問内容や理解度からすると、かなり英語力があるのがわかるのだが、
 スコアを聞いてみると、"え? もっと取れそうだけどなぁ"と感じる人」

がいる一方、

「スコアを聞いてみると高いスコアを持っているのだが、質問内容を聞いている
 と、"え? こんなスコア持ってるのに、これを知らないの?"と感じる人」

もいます。


世間でも、「TOEICが万能ではない」というのは、たまに聞く話で、

「TOEIC 800なのに、まったく英語が話せない」

「仕事でバリバリ英語を使ってるのに、600もいかない」

という話をよく聞きます。


これは、「TOEICが試験である」ことによって起こることで、
残念ながら、「TOEICのスコア=実力」ではないことも多いのです。

しかし、「スコア=実力」と完全に信じきってしまっているために、

・「英語力アップ」が目的だったのに、
 いつの間にか、TOEICにばかり固執してしまう人

・普段、英語学習をコツコツやっていて、ポッとTOEICを受けてみたら、スコア
 が思ったほど出ずに、「自分はこんなものなのか」と落ち込んでしまう人

が見受けられますが、それは本当にもったいない話です。



■スコア≠実力の理由、その1


では、なぜ、スコアと実力が必ずしも一致しないケースがあるかと言うと、
それには様々な要因があります。

その中で、一番わかりやすいのは、

「TOEICには、スピーキングとライティングの試験がない」

という点でしょう。


正確に言うと、「ない」わけではなく、
TOEICとは別に、「TOEIC SW」というのがあり、
こちらを受ければ、スピーキングとライティングの力をはかれます。

しかし、TOEICとは別の試験ですし、認知度が極めて低く、
今回初めて聞いた方もかなり多いはずです。


なので、

「スピーキングとライティングはまったく鍛えていない人であれば、
 TOEICで高得点を持っていても、スピーキングとライティングはできない」

逆に、

「仕事で、スピーキングやライティングを使う人でも、
 TOEIC用の勉強をしていなければ、そこまで高いスコアを取れない」

ということになる可能性があるわけです。


現に、私がTOEIC 700を持っていた時点では、英会話に関しては始めたばかり。

挨拶や「私は○○が好き」とか、非常に簡単な会話しかできませんでした。

議論や自分の意見を言えるレベルではなかったですし、
とてもじゃないですが、仕事で使えるようなレベルではありませんでした。

ライティングに関しては、やりはじめたのがTOEIC 900を取った後で、
その前には一切やっていなかったので、900を持っていた時点でも、
日記すら書けませんでした。


今でこそ、英会話は日常会話なら問題なくできますし、
ライティングも、大学の卒業論文を英語で書くまでに至りました。

でも、700や900を持っていた当時の私は、
スピーキングとライティングは、スコア相当とは言えない部分があったのです


逆に、800の人でも、翻訳者として生計を立てている人に会ったことがあります
し、600を切っていても、仕事で英語を話している人にも会ったことがあります


英会話やライティングの下地として、語彙、英文法、リスニングは必要です。
そして、この3つは、TOEICではかられます。

なので、まったく指標にならないわけではありません。

例えば、「特別にスピーキングの練習をしているわけではない」人同士だったら
600の人より、800の人の方が、英会話はできるはずです。

また、必ずしもスコアと一致しないとは言え、
英語がしゃべれたり、ライティングができるのなら、平均を大きく下回るスコア
を取ることはないはずです。(例えば、400など)


でも、「スピーキングの練習をしている600点」と、
「スピーキングの練習をしていない800点」だったら、
600の人の方が上の可能性は十分にあります。



■スコア≠実力の理由、その2


そして、もう1つある、大きな要因は、

「TOEICが試験だから」

ということにあります。


「TOEICは英語力をはかる試験」というのはあくまで理想論。
現実的には、「試験のテクニック」というものも問われます。

例えば、↓の問題、

I had a great time ------ the party at the Jones.

(A) during
(B) while
(C) meanwhile
(D) for a while

答えはAなのですが、この問題を解ける人は、それなりにいるはずです。

ただ、

「解けなかった人が全員、この問題で問われている知識がないか?」

と言うと、必ずしもそうではありません。


この問題を、解説させていただくと、

(ここから)

空欄の後ろに名詞がありますね。

名詞というのは、S、O、C、前置詞の後ろの名詞の4パターンのいずれとして
しか存在できません。

the partyというのは名詞なので、
この4つのいずれかでなくてはなりません。


場所的にSはあり得ませんし、
hadは第3文型で使われているので、Cはない。

Oはありますが、a great timeがすでに入っています。


ということは、入れられるのは、前置詞の後ろの名詞、という場合のみ。
ということは、空欄にはthe partyとセットになる前置詞が必要です。

選択肢を見ると、前置詞なのはAだけ。

なので、答えはAのduringになります。


Bのwhileは、意味はduringと同じ「〜の間」ですが、
品詞が従属接続詞。

Cのmeanwhile、Dのfor a whileは両方とも副詞ですし、意味を違います。

なので、いずれも前置詞ではなく、当てはまりません。

(ここまで)


解説を聞いて、解けなかった人でも、

「あー、そういうことね。それなら知ってるよ。
 知ってるけど、解き方ってのがわからないんだよなぁ」

と思った方も多いはずです。


問題はここにあります。

試験という形を取っている以上、
英語の力があるだけでは不十分で、「解ける技術」が必要なのです。


また、TOEICというのは、非常に問題が多い試験。

なので、ゆっくり解いていたら時間がなくなってしまうので、
素早く解く必要があるのです。


早い話、

「知識があるだけ」でもダメ
「知識があって、解けるだけ」でもダメ

「知識があって、速く解ける」じゃないとダメなんです。


ところが、普通に英語学習をしている方は、
普段はそんなトレーニングをつんでいません。

なので、普段ちゃーんと英語学習をしている方でも、
あまり準備せずに、ポンとTOEICを受けると、

「え? この程度なの!?」

と思ったほどスコアが伸びず、落胆してしまうことがあるというわけです。



■上記の理由を悪用(?)して、高スコアを取る人も


「試験に慣れていないがゆえに、スコアを落としてしまう人」

がいる一方、逆に、

「対策をしたために、実力以上にスコアを取ってしまう人」

というのもいます。


TOEICを普段受けない人からすると信じられないかもしれませんが、
世の中には、TOEICを年に8回も受ける人がけっこういます。
(要するに、公開テストすべてですね)

そして、普段は、とにかく問題を解くことで勉強しています。


別にこれ自体は悪いことではありません。

しかし、これだけ問題を解く経験を重ねると、
ある程度、「パターン」というものが見えて来ます。


そうすると、

「この問題、まったく理解はしていないんだけど、
 こういうパターンのときは、これが答えになるんだよな」

と、英語力がないのに、問題に正解してしまえることがあるのです。


例えば、先ほどの問題でも、

「パッと正解は選べたけど、理由はよくわからない。
 解説を聞いてもよくわからない」

という人が意外といるものなのです。


ただ、残念ながら、これは実力で取ったスコアとは言えない面があります。

なので、本当に極端な人だと、

「800点だけど、英語ニュースはまったく聞き取れず、
 英字新聞も全然読めない」

なんて人もいます。



■あくまで目標は「英語力アップ」


これまでの話でわかるように、

・スピーキングやライティングは、はかられていない
・テクニックも必要

という側面があるので、TOEICのスコアは必ずしも英語力を反映しているわけで
はないのです。


しかし、「スコア=英語力」と思ってしまっている方が多いので、

「英語力アップの学習がいつの間にか、TOEICのための勉強に変わっていた」

「英語はちゃんとやっているはずなのに、TOEICのスコアが低くてショック」

なんてことになってしまうわけです。


「英語力アップなんかしたくないよ。
 仕事でTOEIC取れって言うから、受けてるだけだ」

という場合は別ですが、ちゃんと英語力もアップさせたい方は、

「普段は英語力アップのための英語学習をする!
 ただ、テクニックも必要なので、試験直前はTOEIC対策をする」

と、しっかりとバランスを取って、

「あくまで、目標は英語力アップ」

というのを忘れずにやっていくことが大切です。


以上が今回のお話になります。

必ずしも、スコアと英語力は一致しません。

私が、TOEIC 990(満点)を取ったのも、
スコアアップのためにやってきたのではなく、
英語力アップのためにやってきた結果なのです。


しっかりと英語力をつけるために、
リーディングを学習したい方は、冒頭でお話させていただいた、

「1年でTOEIC 900! 英語真っすぐリーディング講座」
→< http://51.thebelltree.com/reading35.htm >

がお役に立てれば幸いです。
(締切が明日14日(木)と迫っておりますので、お急ぎください)


最後までお読みいただきありがとうございました。
皆様、今後とも英語学習をがんばって行きましょう!












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執筆者:鈴木 拓(すずき たく)のプロフィール
個人英語教室(ネット版)のイングリッシュティーチャー。年以上にわたり、名様以上に英語指導。『日経WOMAN』『English Journal』等掲載。

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