以前、本メルマガで「中級者の壁」のお話をさせていただきました。
「初心者レベルから中級レベルまでは伸びた。しかしそこで壁にぶつかった」
というケースです。
前回お話ししたときは、英文法を中心にした視点でお話させていただきました
が、今回は「リーディング」を中心にした視点でお話させていただきます。
■中級者の壁
以前と内容がかぶってしまいますが、簡単に「中級者の壁」についてお話させて
いただきます。
私は、12年以上にわたって、19,700名以上の方に英語指導させていただいて
来ておりますが、中級レベル、たとえば、TOEIC 500〜750あたりで壁にぶつか
る方を多くお見受けします。
ずっと壁にあたっているわけではなく、初心者から中級レベルまでは順調に
伸びているケースが多い。
例えば、
「TOEICで言えば400から始めて、600までは伸びた。
でも、そこで止まってしまった」
というようなケース。
(あくまで一例であり、スコアは目安。TOEICを受けない人にもいますし、
初心者脱出は学生時代に達成したケースも多いです)
中級者の壁にぶつかる人の傾向としては、
・学生時代は英語が苦手ではない(「得意」もしくは「平均」)
・マジメ(良い教材、方法を聞けば、ある程度マジメに取り組む)
・「暗記」「感覚」「日本語訳」など伝統的な日本の英語勉強法
という傾向があります。
逆に、
・学生時代は英語が苦手だった
・あまりマジメではない、興味がなければ一切やらない(授業も聞かない)
・「理解」を中心とした学習をしてたり、奇抜な教材をよく使う
こういった方にはあまり当てはまりません。
■中級者の壁でぶつかってしまう人は才能あり
では、なぜ中級者の壁にぶつかってしまうのか?
と言うと、いろいろ要因はありますが、その大きな要因の1つが、
「英語の才能がある程度はあり、
間違った伝統的な日本の英語勉強法でも、ある程度成果が出てしまうため」
と言えます。
例えば、冒頭でお話しさせていただいた、英文、
The man accused of lying has been telling the truth for the whole time,
which led to the public sentiment that the accusers should have
apologized.
という英文。
The man accused
という冒頭がポイントでして、これを多くの人は、
「男は非難した」
と誤って解釈してしまいます。
しかし、正しくは、
「非難された男は」
であり、男は非難された方なのです。
以前もお話しさせていただいたように、日本の英語教育は、
「暗記、感覚に頼っている」という傾向があります。
例えば、上記の英文が、
なぜ「男は非難した」ではないのか?
なぜ「非難された男は」という意味になるのか?
はちゃんと説明されず、その代わりに、
「男は非難しただと変でしょ?」
「ここはそういう意味になるんだって覚えておいてね」
というように、感覚や暗記に頼った指導がなされることが多いです。
メルマガではよくお話させていただきますが、
私は昔は英語が苦手(通信簿2(5段階)、偏差値30)で、
英語の才能がないタイプの人間でした。
(今は、TOEIC 990(満点)、英検1級ですが)
ですので、上記のように、
「男は非難しただと変でしょ?」
「ここはそういう意味になるんだって覚えておいてね」
と言われても、なんともしゃくぜんとしません。
一応、「The man accusedは非難された男と言う意味」とは暗記しますが、
まったく応用が利かず、間違いを連発します。
例えば、同じThe man accusedから始まる文でも、
The man accused Mr. Jackson of lying.
だと今度は、「男は非難した」が正しく、「非難された男は」は間違い。
ところが、私の場合、暗記しただけだと、
「非難された男はジャクソンさんとウソをついた」
とか、めちゃめちゃな解釈をしてしまっていました。
(正しくは「男はジャクソンさんがウソをついたと非難した」)
それに、the man accusedから形が変わるとさっぱり応用が利きません。
The man criticized for lying has been telling the truth for the whole
time, which led to the public sentiment that the accusers should have
apologized.
となると、まだ「the man criticized」は習っていないので、
「男は批判した」
と間違った解釈をしてしまいます。
(正しくは「批判された男は…」)
上記のように、私のように、才能がないタイプの人だと、
暗記では、「まったく同じ文」じゃないと理解ができず、1単語でも変わると
暗記した知識はまったく役に立たなくなってしまうのです。
ところが、才能があるタイプの人だと、話が変わってきます。
「男は非難しただと変でしょ?」
という説明(説明とは言えないでしょうが)であっても、
「あー、確かに、"非難した"だと変だよね」
と感じ取れてしまったりします。
また、
The man accused of lying has been telling the truth for the whole time,
which led to the public sentiment that the accusers should have
apologized.
の例を見たことで、ちょっと単語が変わって、
The man criticized for lying has been telling the truth for the whole
time, which led to the public sentiment that the accusers should have
apologized.
となっても、「あ、同じ例だ」と感じ取れて、ここも
正しく「批判された男は」と解釈できたりするのです。
■間違った読み方が身に付いてしまう
上記のように、「才能がある」ことは利点ではあります。
私のように才能がないタイプだと、感覚的にはわからず苦労しますが、
才能があるタイプだと、感覚的にわかってしまうのです。
中級者、中には上級者でも、
「"非難された男"でしょ? "男は非難した"だと違和感があるな」
と、理屈は説明できなくても、感覚だけで正しく読めてしまう人がいるのです。
しかし、この「感覚の鋭さ」は諸刃の剣にもなり得ます。
なぜかと言うと、仕組みを理解する機会を逸してしまうからです。
先ほどお話したように、私のような才能がないタイプだと、
感覚的にはわかりません。
わざわざ、
「accusedというと、過去形の"非難した"を思い浮かべるかもしれないけど、
accusedは過去分詞としても使えるんだ。
過去分詞は、have accusedみたいに、現在完了形で使う語として知られて
いるけど、過去分詞は形容詞としても使えるんだ。
そして、その場合、受動態の意味になる。
つまり、
The man accused of lying has been telling the truth for the whole
time.
は、
The man has been telling the truth for the whole time.
と、受動態の文、
The man was accused of lying.
が合体した文。
この受動態の文をaccused of lyingと、主語とbe動詞を省略すると、
形容詞になって、the manにくっつけられる。
すると、
the man accused of lyingは、"ウソをついたと非難された男"って意味に
なるわけだ。
だから、
The man accused of lying has been telling the truth for the whole
time.
は"ウソをついたと非難された男はずーっと真実を語っていた"って意味に
なるんだ。
仮に、accusedが過去形だったら、受動態じゃなく、能動態。
The man accused…"男は非難した"という意味になるよね?
でも、accusedというのは第3文型の動詞だ。
能動態なら、"誰を"という目的語が入らなくてはならない。
I bought."私は買った"と、目的語が入っていないと間違いで、
I bought this book."私はこの本を買った"としないのといけないの同様、
仮にaccusedが過去形なら、
The man accused Mr. Jackson…"男はジャクソンさんを非難した"
のように目的語があるはず。
それなのに、今回は、
The man accused of lying…
と目的語がないよね? だから、過去形じゃなく、過去分詞であって、
受動態の意味だと言うことになるんだ」
と、説明を受けなければ理解できません。
A:「説明されずとも感覚的に理解できる」
B:「わざわざ仕組み説明をされないと理解できない」
一見すると、Aの方がよいように見えます。
しかし、逆の見方をすると、Bは仕組みを学ぶ機会があるのです。
Aの場合、仕組みを理解する機会を逸してしまっています。
「仕組みを理解せずとも、感覚的に理解できる」
それはそれで良いことなのですが、いずれは仕組みを理解していないと読めない
ケースが出てくる可能性が高いです。
しかし、
「理解なしで、感覚的に突き進んで、初心者→中級者にレベルアップした」
という実績があるために、その間違った「感覚読み」が身に付いてしまい、
いつまでも感覚読みで進もうとしてしまう。
でも、感覚だけでは読めないのでレベルアップできない…。
これがリーディングにおける、「中級者の壁」です。
■「読み方」を理解しよう
もし、
「初心者→中級者レベルまでは、感覚的にやってきてできるようになった。
でも、"この文、使われている単語・熟語は全部知っているのに、文全体と
しての意味が取れない"というような現象にぶち当たった。
感覚的に読んでいると意味を取り違えてしまうケースが多い」
という場合、それはリーディングにおける、中級者の壁にあたっている可能性
があり、それには、
「仕組みを理解して、正しい読み方を身に付ける」
という対策が必要と言えます。
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今後とも皆様の英語学習のお役に立てれば幸いです。
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