今号は、
「単語を知らないと問題が解けない」
というケースのお話になります。
TOEICのパート5のような問題ですね。
「語彙不足が原因だ」と短絡的に考えてしまう方が多いのですが、
実は真の原因は「英文法の力不足」にあるかもしれません。
■選択肢の単語を知らないから解けない?
例えば、
1. Those who attended the afternoon meeting reached agreement that the
situation the company was facing was very serious and a ------ solution
was required.
(A) comprehend
(B) comprehensive
(C) comprehension
(D) comprehensively
のような問題。
A〜Dの選択肢の単語を見て、
「んー、知らない単語があるなぁ。(あるいは全部知らない)
これじゃ解けないや」
と思っていたりしませんか?
上記の問題はあくまで一例。
仮に上記の問題では、選択肢の単語を知っていたとしても、
上記のような穴埋め問題を解いていて、
「知らない単語がある=解けない」
というケースはありませんか?
「知らない単語があって解けない」
となると、多くの人は
「単語を知っていれば解けた」
「語彙不足が原因だ」
「じゃあ、語彙を増やせばいいんだ」
「そうすれば解けるようになる」
と勘違いしてしまいます。
確かに、本当に語彙不足が原因で解けないケースもあります。
しかし、半分、もしかすると半分以上は、原因は
「英文法の力不足」
なのです。
■英文法問題は単語が知らなくても解ける
TOEICのパート5は上記のような単文の穴埋め問題です。
TOEICに限らず、単文穴埋め問題は
・英文法問題
・語彙問題
が混在しているケースが多いです。
見た目はまったく同じ「穴埋め問題」なのですが、
解き方、要求される力はまったく違うのです。
語彙問題は語彙力が要求される問題。
なので、選択肢の単語を知らなければ解けません。
ところが、英文法問題は、要求されるのは英文法の力。
そして、英文法問題の場合、
英文法の知識があれば、選択肢の単語を知らなくても解けることがほとんど
なのです。
例えば、先ほどの問題、
1. Those who attended the afternoon meeting reached agreement that the
situation the company was facing was very serious and a ------ solution
was required.
(A) comprehend
(B) comprehensive
(C) comprehension
(D) comprehensively
は、A〜Dの単語を1つも知らなくても、英文法の力があれば解けます。
英文法の力がある人なら、「空欄には形容詞が入る」とわかります。
そして、選択肢を見て、単語の形から、
(A) comprehend 動詞
(B) comprehensive 形容詞
(C) comprehension 名詞
(D) comprehensively 副詞
と品詞を見抜くことができます。
そして、「形容詞はBだけだから、Bが正解」と正しく正解を導くことができま
す。
仮にA〜Dを1つも知らなくても、英文法の力があれば解けるのです。
■英文法問題を意味で考えても解けない
逆に、A〜Dの単語をすべて知っていても、英文法の力が不足していて、
「形容詞を入れる」と見抜けなければ解けません。
意味で考えてしまうと、
A「理解する解決が要求された」
B「包括的な解決が要求された」
C「理解解決が要求された」
D「包括的に解決が要求された」
と、すべて意味が通りそうに見えてしまい、正しい答えを導けなかったり
します。
英文法問題は、
1、たとえ選択肢の単語を知らなくても、英文法の力があれば解ける
2、逆に、単語をすべて知っていても、英文法の力がなければ解けないし、
力があっても、意味で解こうとすると解けない
という性質があるのです。
もちろん、穴埋め問題には、語彙問題もあります。
例えば、
2. Those who attended the afternoon meeting reached agreement that the
situation the company was facing was very serious and a ------ solution
was required.
(A) concentric
(B) comprehensive
(C) confidential
(D) combustible
だったら、いくら英文法の力で、「ここには形容詞が入る」と見抜いても、
選択肢のA〜Dがすべて形容詞なので、英文法上はすべて正しくなってしまい
ます。
なので、「意味が合うかどうか」で判断する必要があり、
語彙が不足していると解けなくなってしまいます。
しかし、穴埋め問題の半分か、それ以上は英文法問題。
「知らない単語だと解けない」という状況が多いようだと、
必ずしもそれは語彙不足だけが原因とは言えず、
「英文法の力が不足しているために、
英文法問題を、英文法問題と見抜けていない」
という状況になっている可能性が高いのです。
その場合、当然ながら、鍛えるべきなのは英文法です。
以上が今回のお話になります。
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