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執筆者:鈴木 拓(すずき たく)のプロフィール
個人英語教室(ネット版)のイングリッシュティーチャー。年以上にわたり、名様以上に英語指導。『日経WOMAN』『English Journal』等掲載。

昔は通信簿2(5段階、公立中学)、偏差値30と英語が苦手。1年でTOEIC 900点TOEIC 990(満点)、英検1級(2次試験はほぼ満点)

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英会話に英文法は不要という誤解の理由





今回は英会話について、

「英会話に英文法は不要という誤解が生まれた理由?」

というお話です。


■昔は英会話スクールでも英文法を教えていた


以前から、ネイティヴ講師たちの交流はありましたが、
現在、仕事の流れで、ネイティヴ講師と意見交換をする機会が続いています。

同じ「英語を教える仕事」をしている人でも、

英語を母国語とするネイティヴ講師と、
外国語として英語を学んだ日本人講師では、発想がまったく違います。

どちらが優れている、どちらが劣っているということではなく、
あくまで発想の違いであったり、タイプの違いです。

どちらにも優れている点もあれば、
劣っている点もあります。


そこで、ネイティヴ講師たちと話をしていると、

「えー、そうだったのかぁ」

という発見が未だにあります。


最近、知って驚いた、ショックだったのが、
「英会話スクールで英文法を教えない理由」です。

私の友人で、もう20年近く日本で英語を教え続けているアメリカ人がいます。

今は、個人で英語を教えていて、彼自身の英会話教室を運営していますし、
大手企業で社員に一括でレッスンをしたり、高校で英語を教えたりしています。

ただ、多くのネイティヴ講師がそうであるように、
最初は、大手の英会話スクールで1人の講師として英語を教えていました。


私もその大手英会話スクールには通ったことがあるのですが、
(彼との交流はそこから始まりました)

私が通っていた当時は、あまり英文法が重視されている感じはなかったです。

私はスクールに通い始める前に、英文法を一通り学び終えていたので、
「あー、このレッスンはこの英文法事項がポイントなんだな」ということがわか
りましたが、特に説明はなかったので、勉強していない人だったらわからなかっ
たかと思います。

英文法を軽視するのは、どの英会話スクールも同じなので、
当時は、「英会話スクールなのだから、こんな感じなんだろう」と思っていた
のですが、最初の頃は、その英会話スクールも、英文法重視のテキストを使って
いたんだそうです。


ただ、友人は

「講師が英文法をわかっていないので、英文法を教えられずに、変更になった」

と言っていました。


彼もネイティヴなので、最初は英文法はわからなかったそうです。

しかし、英文法を勉強して、今ではかなりの知識があります。
なので、文法的な説明もできますし、日本人がつまずくポイントをわかってい
ます。

しかし、友人のように、長く英会話講師をやっていて、しかも自ら英文法を勉強
するようなネイティヴ講師は非常に希です。

ときどき、彼は、「同業者や友人の悪口を言いたくはないのだが」と前置きし
つつも、

「知識がない、知識をつけようとしないネイティヴ講師が多過ぎる。
 私のレッスンが、その人たちと料金が同じというのはね…」

と、嘆いています。


例えば、初心者の生徒だと、

Who did you meet?
「誰と会ったの?」

のように、疑問文でdid等の助動詞を前に出さなければならないケースと、

Who broke this?
「誰がこれを壊したの?」

のように、助動詞を前に出さなくて良いケースの区別がつかなかったりします。


私の友人や、ちゃんと講師技術に磨きをかけているネイティヴ講師なら、

「Who broke this?は、whoが主語だからそのままでいいんだ。
 Who did you meet?の主語はwhoじゃなくて、youでしょ? だからdidを前に
 出すんだ」

と説明ができます。


しかし、ほとんどのネイティヴ講師はこういった説明ができません。

「そういうものだ。覚えてね」
「考えちゃダメだ。そういうものだと受け入れてくれ」

と言ったり、

「んー、Who did break this?とも言わなくはないなぁ」

と、変な方向に話を持って行ってしまったりします。

※:Who did break this?も文法的には正しいです。
  しかし、これだと疑問文のdidではなく、動詞の強調のdid。
  なので、「これを本当に壊したのか? 誰だ!?」みたいな別の意味になっ
  てしまいます。



■英文法は英会話に必要


このように、英会話スクールで英文法を教えないというのは、

「英会話に英文法が不要だから」ではなく、
「ネイティヴ講師が説明できないから」という要因の方が大きいと言えます。

現に、人気のある講師は、ちゃんと説明できる人が多いんです。


英会話スクールでは、英文法とは別のカテゴリー分けで、
英会話を教えようとしたりします。

例えば、「謝る時の英会話」とか、
「嬉しい気持ちを表すときの英会話」そういったカテゴリー分けです。

ただ、これ、ネイティヴは教えやすいんでしょうし、
ある程度は英文法が身に付いている人なら問題ないのでしょうが、
英文法が身に付いていない人にはけっこう厳しい教え方なんです。


単純なものならまだかまわないんです。

例えば、

I apologize.
「謝罪いたします」

だけだったら、英文法の知識は不要でしょう。


しかし、これを教えただけで、

ネイティヴは「じゃあ、私のミス対して謝罪するときは?」と聞いて来たり
します。

答えは、

I apologize for my mistake.

ですが、「for+名詞を続けて使えば良い」ということを知らない人も多い。


さらに、「じゃあ、遅刻したことに対して謝罪する時は?」と聞かれたり。

答えは、

I apologize for being late.

ですが、こうなると、さらに難易度は上がります。

「for+名詞を使えば良い」と知っていて、I apologize for my mistake.とで
きる人でも、

「遅刻という名詞は英語にないので、動名詞を使って、

 I'm late.→being late

 と文を動名詞に変換すれば、forの後ろの名詞として使える」

ということは知らなかったりします。


さらに、「じゃあ、この事故を起こしたことに対して謝罪する時は?」と
なれば、

I apologize for letting this accident happen.

ですが、こうなると、もう難易度は一気に跳ね上がります。

「for+名詞で表す」
「名詞で表せないなら動名詞を使う」

これを知っていても不十分で、さらに、

「第5文型で、letは、OがCをすることを許す。
 Oにthis accidentを置いて、Cに動詞の原形happenを置けば、
 letting this accident happenで、"この事故が起こることを許した"。

 つまり、この事故を起こしたってことになる」

という知識まで必要です。


先ほどからお話しているように、ほとんどのネイティヴ講師は英文法の知識が
ありません。

ですから、英文法を説明することもできないですし、

「この表現は、こういう知識がないとできない」
「この知識はけっこうむずかしいものである」

という点がわからないケースが非常に多い。


どうしても、ネイティヴ講師だと、英文法や、その難易度は無視で、

「こういう気持ちを表す時はこう。
 こういう気持ちの時はこう」

と、気持ちの表現だけに目が行ってしまい勝ちですが、

それを自在に使えるようになるには、英文法の知識が必要なんです。



■英文法は自分自身で学ぶしかない


優れた講師であれば、ある程度の説明をしますし、
I apologize for letting this accident happen.のように、むずかしいものは
要求しません。


ただ、その「優れた講師」は本当に希です。

ですので、英文法は自分自身でちゃんと勉強しておく必要があります。

ネイティヴ講師のレッスンも、実戦経験の場であったり、
教材では学べない、ネイティヴの感覚を学ぶのには大変有用な場です。

しかし、気持ちでカテゴリー分けするなど、英文法の難易度は無視でレッスンが
行われることが多いんです。

ですので、レッスンを活かすためには、あらかじめある程度の英文法知識を、
自分自身で身につけておく必要があります。


今回のお話は以上になります。

英会話のために英文法を学びたい方は、冒頭でお話しさせていただいた、

1、知識のみならず「使い方」まで【深く】学び、英文を作る練習をする
2、英会話に必要な部分だけ【狭く】学ぶ

の2つができる、

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最後までお読みいただきありがとうございました。
今後とも皆様の英語学習のお役に立てれば幸いです。












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執筆者:鈴木 拓(すずき たく)のプロフィール
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