英文がブロックで見える
問題をパズルのように解く
英会話もスラスラと
本記事では、
「TOEIC 100点下がったのですが? TOEIC 100点下がるってことはあるのでしょうか?」
というご質問に対して、私の英語指導年以上、名様以上への経験から、お話しさせていただきますね。
「TOEIC 100点下がる」なので、TOEIC受験者であれば、全員が対象となります。極端な話、TOEIC 10点の方から、TOEIC 990点の方が全員が対象となります。
■「運が悪かった」は考えられない
私は今までに年以上にわたって、名様以上に英語指導させていただいてきましたが、
「TOEICで100点下がる」というのは、なかなかありません。
確かにTOEICは運もあります。わからなければ適当にマークしますし、時間が足りなくてもやはり適当にマークします。
従って、「時間が足りなくて適当にマークした問題が8問あり、そのうち2問正解だった」ということもあれば、「時間が足りなくて適当にマークした問題が8問あり、そのうち3問正解だった」ということもあります。
この場合、後者の方が1問分得していて、同じ実力なのに、少しだけスコアが上がることになります。
しかし、それはせいぜい25点ぐらいの話です。
例えば、時間が足りずにパート7の最後の8問適当にマークしたとしましょう。その場合、
8問正解の確率→0.001%
7問正解の確率→0.04%
6問正解の確率→0.4%
5問正解の確率→2.3%
4問正解の確率→8.7%
3問正解の確率→20.7%
2問正解の確率→31.1%
1問正解の確率→26.7%
0問正解の確率→10%
となります。
6問正解〜8問正解の確率は、ほぼあり得ない数字です。
5問正解なら、まだあり得なくはないですが、それでも低い数字。
現実的に考えると、0〜4問正解の間にほぼ当てはまるのです。
4問は確かに大きいですが、100点の差が出るためには、15問ぐらいの差は必要です。
8問ですら、上記のように、まずあり得ないことなのに、15問も「運が悪く」(もしくは前回の運がよかった)ということは、まずあり得ません。
■実力が落ちたことも考えづらい
じゃあ、「実力が落ちてしまったのか?」というと、それも考えづらいです。
1つだけ可能性がありますが、それは「ブランクが大きかった場合」です。
例えば、3年前にTOEIC 600点を取ったけど、それ以来、英語学習をあまりしていなくて、久しぶりに受けたら、TOEIC 500点だったというケース。
これならば、可能性はあります。
しかし、ブランクもない、もしくは短期のブランクで、100点も落ちる可能性はまずあり得ません。
英語学習して「力がつく」ということはよくありますし、それは一気に力がつくことがあります。だから、TOEIC 100点あがるは、十分にあります。
しかし、実力が落ちるというのは、「何もしないで放置」以外にあり得ません。そして、「何もしないで放置」で落ちるには相当な時間がかかりますから、短期のブランクではあり得ません。
■可能性1:マークミス
ここからは、100点下がった原因として可能性があるものを1つ1つお話ししていきます。
1つ目。これが一番可能性が高いのですが、それは「マークミス」です。
「72番の問題をやっているのに、なぜか73番にマークしてしまった。
そして、1つ1つずれて行って、
73番に74番の答えをマーク‥。
74番に75番の答えをマーク‥」
というように、ずれて行ってしまった。
これに気づかなければ、そのまま提出してしまうので、大幅に実力より低いスコアを取ってしまい、TOEIC 100点ダウンなんてことになりかねません。
そして、気づいた場合でも、大幅ダウンになることがあります。
途中で気づいたら直しますよね?
しかし、焦っていて、うまく直せないことも多いのです。
「えーと、72番の答えを、確か73番に書いちゃったんだよね?
そして、1つずつずれていたんだよね?
あれ? ということは、79番の答えを78番に書けばいいのか?
いや、80番にかけばいいのか?
あれ? どっちだ?」
というように。
あるいは、「あー、消しちゃったから、答えがわからなくなちゃった!」なんてことも。
そして、正しく直せたとしても、それで大幅に時間をロスしますので、その分、下がってしまいます。
また、これは性格にもよりますが、精神的に動揺してしまい、その後解く問題に悪影響を与えて、本来の実力を発揮できないケースもよくあります。
■可能性2:メンタル面
これは人によってまったく違うのですが、世の中には、
「うまく解けない問題があったり、解くリズムが狂って、放送を聞き逃したりと、何らかうまくいかないことがあると、一気にスコアが下がる」
という人もいます。
その下がり方も人によってさまざまで、
「あー、やばい!」と、焦ってしまうことで実力を発揮できない人もいれば、
「あ、失敗した。もうダメだな」と諦めてしまうことで実力を発揮できない人もいます。
もしかしたら、これは自覚がある方もいらっしゃるかもしれません。その場合のアドバイスはこの1点につきます。
「失敗した過去は、今からどうがんばろうと何も変わらない。
でも、未来は変えられる。
今回の試験で今からでも最良のスコアを取るためにできる唯一のことは、ここから先の問題に全力を尽くすことであり、それ以外に何も方法はない」
という現実を認識することです。
失敗は誰だって嫌です。でも、過去にしたものはどうやったって変えられません。変えられないもののことで、焦ったり落ち込んでやる気をなくしても何もなりません。
コントロールできるのは未来のことだけなのですから、今から解く問題に全力を解く。それしか方法はないのです。
また、もしかしたら自覚がない方もいらっしゃるかもしれません。
その場合、TOEIを繰り返し受けていれば、それは自然とスコアに現れてきます。
スコアの上下が激しい人は、まず「メンタル面が安定しない」か「やたらとマークミスをするか」のどちらか、あるいはその両方です。
実力が上下しているわけではありません。
■可能性3:テクニックに頼りすぎで、改訂のタイミングだった
私は決して推奨しませんが、世の中には、「○○が入っている選択肢は間違いだ」「この手の問題はこれが答えになる」のような、英語力がなくても解けるテクニックが存在します。
いわばドーピングみたいなものですが、これはTOEIC運営側も考えていて、10年に1回ぐらい改訂を行います。
もし、テクニックに頼っている人が、改訂をまたいでTOEICが100点下がったのなら、それが原因かもしれません。
例えば、「改訂前にTOEIC 600点取っていたけど、改訂を挟んで2ヶ月後に受けたら500点だった」というのなら、それが原因の可能性が高いです。
つまり、
「本当はTOEIC 500点の実力なのに、改訂前はドーピングで600点取っていたが、改訂でドーピングが通用しなくなって、本来の実力である500点になった」
ということですね。
■英語の実力をつけるのが一番
上記のように、TOEIC 100点下がったというのは、
・長期のブランクがあった
・マークミス
・メンタル面で動揺したり、諦めたりした
・テクニックに頼りすぎていて、改訂のタイミングだった
という4つの可能性があります。
いずれにせよ、「急激に100点分も英語の実力が落ちた」っていうことではないので、そこは安心して大丈夫かと思います。
ただ、スコアを上げるためには、英語力をしっかりと上げるしかありません。特に「可能性3」でお話しさせていただいたように、テクニックはとにかく脆いです。
また、実力が下がるには、長期ブランクという長期の期間が必要ですが、実力をつける方だったら、やればやるほどついていき、一気に実力がつき、スコアアップする可能性だってあります。
それに、テクニック、あるいは「とにかく問題を解きまくって、"よくわからないけど正解した"という問題が増えてきた」というような、実力を伴わない「ゴリ押し」の方法と違って、英文法や語彙などを地道にやって力をつける方法は、スコアが安定します。
また、メンタル面も、実力をつけることが、「あれだけがんばって、力をつけたのだから」という安定剤の役割を果たしてくれます。
そのためにも、何よりもTOEICは英文法と語彙と言った、英語力をつけることが一番です。
地道に英語の実力をつけるためには、
TOEIC リーディングセクションが 225点以上の方で、英文法を学びたい方は「分かる! 解ける! 英文法!」
上記の条件を満たして、英文法を学びたいけど、TOEICが必ずしも最優先事項ではなく、英会話やライティングなど、実用英語の実力をつけたい方は「英会話のための英文法 G4C」
TOEIC リーディングセクションが 280点以上の方で、リーディング力をつけたい方は「英語リーディング実践講座 44」
TOEIC リーディングセクションが 220点以下。特に200点以下だったり、「文法を理解できる」が50以下の方は「ゼロからの英語やり直し教室 New Beginning」
がそれぞれおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後とも英語学習のお役に立てれば幸いです。